農業事業
国(農林水産省、厚生労働省、法務省)は、「農福連携*」として、福祉事業所等による農業分野での障がいのある方々等の就労を生み出す動きを推進しています。農業サイドからは高齢化、後継者難や外国人労働者減少といった担い手不足への解決策として、福祉サイドからは給与(工賃)が提供できる新たな職域・事業・産業として、法務省からは出所者(触法者)の社会復帰・更生する場の選択肢として、農福連携への期待はますます高まっています。
すでに国内40社以上の企業(特例子会社を含む)が何らかの農業または農作業に携わっていると言われていますが(出典:農林水産省)、帝人ソレイユは障がい者が主体で本格的にオーガニック野菜・食用バラ・胡蝶蘭の生産・販売を行う世界で初の企業になります。
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*農福連携とは(出所:農林水産省ホームページ)
農福連携とは、障害者等が農業分野で活躍することを通じ、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組です。農福連携に取り組むことで、障害者等の就労や生きがいづくりの場を生み出すだけでなく、担い手不足や高齢化が進む農業分野において、新たな働き手の確保につながる可能性もあります。
オーガニック野菜
農薬・化学肥料・除草剤を使わず、また季節外れの野菜を無理につくらない方法で、年間百数十種類もの野菜を栽培。「旬のおまかせ野菜ボックス定期便」として毎月1~2回の定期配送を行い、「新鮮で美味しい!」「スーパーと全然違う!」と好評を得ています。
また、帝人グループ社員には我孫子農場の畑を開放し、ボランティア農作業で汗をかいた後は、ピザ窯を使った野菜たっぷりの焼きたてピザ、たくさんの野菜に香り高いバラの花びらをトッピングした朝採れサラダなどを楽しんでいただいています。こうして、帝人グループ社員が自然な形でハンディキャップのある方々と触れ合える機会を提供しています。
一方で、B品野菜(見た目は悪くても味は変わりないもの)を地域の子ども食堂に無償または安価で提供したり、フードロス解消の意識の高いレストラン等に販売する取り組みにも力を入れています。
胡蝶蘭
豪華さと気品とインパクトがあり、どこにお届けしても至上の贈り物になる胡蝶蘭。すでに帝人ソレイユ・ポレポレファームの胡蝶蘭は、大企業の社長名で贈答するような大切な場面で使われています。帝人株式会社の社長名で贈答する場合にも必ず使われておりますので、安心してご用命ください。
一方、職場としての胡蝶蘭生産現場は、重度判定を得た障がい者も働ける場として機能しており、ここで培ったノウハウは、胡蝶蘭以外の分野でも障がいのある方々を数多く雇用するために応用できると考えています。
エディブルローズ
香り高く、驚きがあふれる高付加価値商品として取り組んでいます。白(フェアビアンカ)、青紫(ブルーリバー)、ピンク(イブピアッチェ)という3種類の強香性バラを選定し、レストランや洋菓子店、ブライダル用途等に出荷しています。
また、我孫子市の手賀沼周辺のレストランやカフェ、洋菓子店等にも出荷して、「手賀沼といえばバラ!」と、都内などからこれを目当てに観光客が訪れるような地域の特産品にしていくことを目指しています。